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環境衛生コンサルティング部門
ハチ類は、昆虫界において頂点に君臨する生物です。飛翔する能力、攻撃力、防衛力、社会性、どれをとっても群を抜いた能力を持っている生物です。人間ですら、その防衛力と攻撃力で、毎年のように死亡事故が発生しています。
分布は、主にクモや昆虫を食べるので、都市部から離れた自然豊かな山間部に分布していますが、山林の宅地開発等の影響により、スズメバチ達も人間の住環境に馴染むようになりつつあり、スズメバチの種問わず、大型種が街中で営巣するような事例が増えつつあります。
人間界においては、新型コロナの影響で、トレイルランニング、キャンプ等、よりアウトドアの流行が到来していますが、ハチ類の存在自体を認識しておらず、軽装で山林へ入るために、ハチに刺される被害が増加傾向にあります。
豊田市内においてハチ駆除依頼場所とハチの種類
人工物へ営巣した事例
ハチ類の一生について
5月~6月
前年の秋に羽化し越冬を終えた女王蜂が単独で営巣活動開始する。
6月~9月
働き蜂の羽化が本格化すると、女王蜂はだんだんと外役活動を行わず産卵に専念するため、巣は急速に大きくなる。
10月~12月
秋には、働き蜂の数が最大となり、さらに巣では、大型の育房が作られ、雄蜂と新女王蜂が育てられる
ようになります。そして、次第に雄蜂が羽化し、1-2週間後、新女王蜂の羽化が始まります。
やがて、雄蜂と交尾を行った新女王蜂のみが越冬をします。
雄蜂と新女王蜂が巣を離れる頃には、営巣活動は停止し、働き蜂の数も激減し冬には巣は空になります。
豊田市内においてハチ被害の年間の発生消長
※7月~9月頃に、被害発生のピークが来るので、注意が必要です
人間の環境周囲で見かけるスズメバチの種類
スズメバチ亜科
①オオスズメバチ
- 適度に空間に気密性があり、なおかつ内側に巣を作れる程の空間がある人工物や切り株などの自然物を利用して営巣活動をします
- 比較的、巣の規模が大きい
- 巣が非常に人目につきにくい場所にある
- 死亡事故につながりやすい
②ヒメスズメバチ
- 切り株や地中などに営巣をし、オオスズメバチと類似する点が多い人工物を利用して営巣をすることができる
- 営巣規模は、スズメバチの中では比較的小さい
- 閉鎖的な空間で吊り下げ形の巣を作った場合には、やや球形が主で巣穴はなく、底がない場合ある
- 開放空間でも営巣することも稀にある
③モンスズメバチ
- 比較的に開放的な間に営巣することができ垂直な壁面などにも巣をかけることが可能巣は綺麗な球形をとらず、紋様は横縞で、また巣の表面には、カモフラージュをするためか、いくつもの偽の巣穴があります。
- 巣の形がやや球形をとった場合には、巣穴が2、3個あるケースが多く、その一つ一つは大きいため数匹の蜂の出入りが可能である。
- 開放空間では、吊り下げ形で縦長の巣を作り、巣穴はなく、その代わりに巣の底がない。
④キイロスズメバチ
- 比較的高い位置に営巣をする
- 広い空間に営巣をする場合は、球形の巣を作る
- 蜂類の巣の中では、最大規模の巣で、紋様は美しい鱗形である
- 人工物を利用した場合は、比較的狭い空間にも容易に営巣をする
- 巣を出入りする働き蜂の数が尋常ではない
⑤コガタスズメバチ
- スズメバチ類の中でも餌の種類に柔軟性があるために都会にも適応していて、アシナガバチ同様に我々の周りでよく見られる種類の蜂である。
- 営巣場所は、アシナガバチ類と似ており、生垣の中や軒先によくバスケットボール程の巣をつくります。
- 庭木の手入れをしていて刺されたという事例が多い様です。
- 攻撃性は、他の大型のスズメバチに比べて差ほど強くなく、巣を刺激しない限りは、巣の周辺を歩いただけでは攻撃されることはありません。
⑥チャイロスズメバチ
チャイロスズメバチは、日本では中部地方に生息が確認されていて、近年豊田市でも生息が確認されている。また、個体数が少ないことから「幻のスズメバチ」と呼ばれている。そして、その生態も珍しく主にモンスズメバチやキイロスズメバチ等の巣を乗っ取ることから「社会寄生性スズメバチ」と呼ばれている。他のスズメバチより遅めに冬眠から覚めた女王蜂は、女王蜂しかいないモンスズメバチの初期の巣を襲い、相手の女王蜂を刺し殺す。その後、自分の働き蜂が羽化するまで、モンスズメバチの働き蜂に働かせる。巣の形は、奇怪な形をしており、紋様は横縞でモンスズメに類似する点が見られる。攻撃性、威嚇性はともに強く、巣に近づくだけで地上付近を郡をなして飛ぶ独特の威嚇行動をとる。
アシナガバチ亜科
アシナガバチの営巣の特徴としては、スズメバチと違い、巣の外壁を造らないことと、巣が小さいことやどこに巣を掛けるかその傾向が全くみられないことが特徴です。したがってどこでも営巣し、巣の位置が一見して分からないのでので、人間が最も不意に刺されやすいので、注意が必要です。
住宅環境に生息するアシナガバチ類
①セグロアシナガバチ
②キアシナガバチ
③フタモンアシナガバチ
④キボシナガバチ
駆除の駆除について
ハチ類の駆除は、基本的に夜間行います。昼間の場合は、働きバチ達が飛び交っている中、殺虫剤を散布するので、駆除に失敗すると被害物件の隣地居住者や通行人等に、被害が及ぶ危険性があります。なので、ハチ達が鈍感になる夜間を待って、暗闇に紛れながら迅速に駆除を行います。