建築物の構造、生物の生態、薬剤の知識を熟知した専門家の技術の集大成
弊社の建築物有害生物管理システムについて
現在日本では、米国NASAが開発した主に、食品業、医薬、製造業に取り入れられているHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point=危害要因分析(に基づく)必須管理点)が、どの分野にも活かされています。この技術は、目に見えないリスクをできる限りさまざまな手法を用い定量化し、維持管理区域内の重要度に応じた水準値を設けて、その現象がなぜ発生したのかを分析し、絶対に起こってはならないリスクを未然に軽減、予防するといった技術です。
過去、防疫業は、さまざまな薬剤を用い、大義としては、有害生物を媒介するネズミ類や昆虫(吸血性のダニ類・蚊類・ハエ類・ゴキブリ類・シラミ類・ノミ類)を駆除してきました。
しかし、その一方で衛生的問題とは別に、ただ単に見た目が不快だと位置づけられ、昆虫が人の目に触れないようにするため、発生した生物は、どのような種であるのか、また、それは何が原因で発生したのか、そして、それを駆除するために使用した薬剤の効果は本当に妥当であったのかなどが究明されず、ただ単に施工業者により、無作為に過度の薬剤のバラマキが行われてきました。
そして、その結果時が経つにつれ、それらの薬剤による発がん性問題や有機リン系の薬剤による慢性毒性の問題、薬剤の取り扱い、不注意などによる作業員の暴露・誤食、薬剤が食品に入る等の異物混入等の様々な問題がマスメディアに取り上げられ、いつしか人間が発明したはずの薬剤が、悪者として取り扱われるようになってきました。
このような社会的情勢を背景に、平成15年に、建築物衛生法が大々的に改訂になり、その内容は前述したHACCPの手法を取り入れた新しい有害生物の管理手法であるIPM(和訳:総合的有害生物管理=Integrated Pest Management)に改訂されました。IPMとは、総合的な見地から有害生物の発生を分析し、物理的・化学的手法により、その有害生物を衛生的・精神的な問題とならない水準値まで抑制するという手法です。
これにより、有害生物の防除にあたるためには、以前より、より高度な知識(生物の生態、建築物の知識、薬剤の知識)が必要となり、作業にあたる担当者の質の向上が余儀なくされました。そして、建築物を維持管理する責任者側も、建築物に潜むリスクをしっかりと把握でき、管理していく作業の妥当性も的確に判断できるようになりました。
弊社では、40年以上培った有害生物の防除技術に、このIPMの手法を取り入れ、更なる技術向上を図り、お客様のご予算や現場の状況に応じた最大限の防虫管理システムを構築し、ご提供いたします。
IPM(総合的有害生物管理)システム
建築物を化学的・物理的に管理いたします。
調査
建築物外部の環境条件(立地等)や、建築物の構造、内部の設備機器の状態、また、生物の繁殖要因等(湿度や栄養源)の有無を調査し、現在の状況をご報告いたします。
計画
調査結果を基に、有害生物にあった捕獲機材の選定やそれらの配置場所をご提案、設置いたします。
調査用捕食器設置
調査用捕食器設置
ネズミ用粘着式トラップ
ネズミ用生息調査餌
監視
一定期間、捕獲機に捕獲された生物を同定、カウントし、建築物内に生息する生物の分布生息密度をご報告いたします。
分析
生物の生息状況調査結果と建築物の構造・設備機器・清掃頻度等を考慮し、生物の発生原因を究明いたします。
防除
発生原因を特定した後、その原因にあわせたサービスをご提供いたします。
化学的防除処理
対象生物の駆除効果や環境負荷、健康被害を十分に考慮した医薬品又は医薬部外品を使用しております。
物理的防除処理
①捕虫器の設置工事
医療施設、食品製造工場、塗装工場、精密機器製造工場、飲食店等の様々なお客様にご利用いただいております。
弊社では、インテリア性や捕虫効果を考慮した設置位置をご提供しております。
②UV(昆虫が誘引される紫外線領域の波長)カット資材取り付け工事
波長カットフィルム
波長カットチューブ
波長カットカーテン
③気密性改善工事
なぜ、建築物内に進入してしまったのか。原因を究明し、建築物の機密性を向上させます。
防虫ブラシ設置
防虫ブラシ設置
隙間穴埋め工事
防虫網設置工事